楽器の風景
楽器の世界は深い。思い入れのある楽器を紹介していきます。
ハング・ドラム
PanArt Hang Drum
裏面
スイスのPanArt社のフェリックス・ローネル、ザビーナ・シェーレルが2001年に開発した楽器。Hangはベルン方言で「Hand」を意味します。英訳すれば単純にハンド・ドラム(手で叩く太鼓)、ということになりそうです。ご覧の通りUFOのような特徴的な形をしています。まずは演奏動画をご覧ください。
Well Hang
音色から分かるように、スティールパン(スティールドラム)の派生楽器だと考えられます。ガムランゴングやウドゥドラムの影響も見られます。
スケール(音階)はあらかじめ決められており、2001年から2005年に作られたファースト・モデルでは45種類のスケールが用意されました。教会旋法など興味深いスケールもありますが、人気があるのはやはりインド風や中国風の響きがするスケールのようです。また、好みのスケールを特注することも可能。
Hang Drum with synchronized delays
Martin on Jew's Harp and Mike on Hang
口琴とのセッション。
Hang Drum and Didgeridoo
ディジュリドゥーとハング。
Sunset Hang Drum Jam #2
Modou hang player Sindidi sufi music mino documentary
ウード+ハング。裏面を使ってます。歌!
Hang (pantam) and Djembe Recording Session At Oz
ジャンベ+ハング。
Horvath Kornel - Percussion solo on hang
裏面を使ったソロ。
Hang and Cajon Jam
ハングとカホン。
Hang and hang jam
ハング2重奏。
Whistler of Love
これは新機軸!長調系のハングも良い味出しますねぇ。
Hang Project
「Hang Project」さんは色々楽しいことをしてますね。他の動画も必見。
hang drum and hammered dulcimer jam
ダルシマーとハング。美しい…。
Hang Drum played live by Beate Gatscha
サックス+ハング。
http://jp.youtube.com/watch?v=JurXpVfNfY8
こんな装飾を施す奏者も。イカす。
リンク集
MSN.com Community
Hang-music.com
hangblog
Hang - Wikipedia
開発者による解説
同系の創作楽器で「カイサ、カイソス(Caisa,Kaisos)」という楽器もあるようです。ドイツのスティールパンショップが自作している楽器のようです。こちらはハング特有のガムランゴングのような瞑想的な残響はなく、スティールパンに近い響き。ハンド・スティールドラムといったところ。
Caisa 9 Note d-Pentatonic
Caisa 12 Note C Major
購入者希望者向け情報
あまりの問い合わせ数に対処が追いつかず、公式サイトが閉鎖されてしまうほど全世界的に人気の楽器です。2007年現在で代理店販売を中止しているので、新品を入手するためにはメールでの連絡の後、ベルンの本社に赴かなければなりません。本社の住所は以下。
PANArt Hangbau AG
Engehaldenstr. 131
3012 Bern
Switzerland
Fax 0041
(0)31 301 33 32
info@hang.ch
しかし、各国の情報サイトによれば、ほとんど返信は期待できないとのこと…。新品を手に入れるのはほぼ不可能だと思ってよいでしょう。
中古品はヨーロッパ各国のeBayなどで取引されています(ドイツが多い?)。値段は450-600ユーロほど。日本でもヤフオクなどに稀に出品されていますが、前回出品された際には実に178,000円の高値が付きました。2002年の時点では69800円で買えたのですが…。新モデルの開発中との噂もありますし、購入希望者は長い目で待つしかないようです。