楽器の風景

 楽器の世界は深い。思い入れのある楽器を紹介していきます。


パンパイプ

 Panpipe


 パンパイプは世界中に分布する原始楽器の一つ。地域によって「ナーイ(ルーマニア)」「サンポーニャ(ペルー)」「シク(南米)」「シュリンクス(西洋地域)」など様々な呼ばれ方をします。パンパイプ、シュリンクスはギリシャ神話の「牧神パーン(バッカスの名でも知られます)」の伝説から採られています。

牧神パーンが、水の妖精シュリンクスに恋をしたが、嫌われても追いかけつづけ、困ったシュリンクスは水の中に飛び込み、水辺の葦に身を変えた。パーンはとっさに水の中で手にしたのが、1束の葦であった。悲しんだパーンは、その葦を束ね、シュリンクスのことを偲んで、吹き続けた。その後、牧神パンの吹く笛を、シュリンクスと呼ぶようになったという。(Wikipediaより

 この楽器は非常に原始的なもので、通常の楽器は一つの管で複数の音が出せるのに対して、一管で一音しか出せません。経済的とはいえない楽器なんですね。しかしながら、その音色には異様な魅力があり、それゆえに未だに使われている楽器であるといっても過言ではありません。ちなみにこの楽器がもうちょっと進化すると、中国の「排笙」や日本の「笙」になります。



El Conder Pasa
 「コンドルは飛んでいく」でお馴染みの楽器でもあります。途中から「ケーナ」という楽器に持ち替えていますね。




Kill Bill (The Lonely Shepherd) Zamfir & James Last
 ルーマニアの著名なナーイ奏者、ゲオルグ・ザンフィル。



Zamfir
 パンフルートVSフルート。



Gheorghe Zamfir - Einsamer Hirte
 ザンフィルばっかですが、もう一本。本当に良い音です。




購入者希望者向け情報

 アジア系雑貨を取り扱っているお店で手軽に手に入ります。\3,000〜\6,000といった比較的廉価で購入することが出来るでしょう。しかしながら、そういった楽器は、所詮お土産レベルであることも確かで、音程などはかなり曖昧です。私も土産ものレベルの25管のサンポーニャを持っていますが、なかなか音程がひどいです。まぁ管を削ればある程度は整えられるのですが…。ちゃんとしたものを購入しようとするとやはり値が張ります
 そもそも、わざわざ買わないでも、竹があれば自作することが出来ます。楽器の構造上、材料さえ揃えば特殊な工具が無くてもすぐに作れるので、自作もオススメです。




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